おはようございます!テマヒマ平岡です!

僕の大好きな串カツ田中がブランドロゴを変えるというニュースがあり、反応せずにはいられませんでした。

多くのブランディングを語る人たちは「ブランドがイメージによって作られている」という勘違いをしてます。

なので、勘違いブランディング野郎たちはすぐにロゴを変えたがります。

ブランドとは見た目の印象ではなく、企業や商品と顧客との間の関係性によって成り立つものです。

そして、この世界にブランディングという名の活動によって、ブランドを確立させている企業はいません。

ブランドとは企業が目指す世界、それを体現する商品、その商品が提供してきた価値、そしてそれを提供する者と提供される者との間の体験などによって成立するものです。

企業の主義や主張を体現するイメージの刷り込みによって生まれるものではありません。

なのに、「イメージ作り=ブランディング」という誤解によって、ロゴを変えれば何かが変わるという安易な期待に乗っかってしまう経営者が多いのです。

ブランドとは一朝一夕で作られるものではありません。長く続くほどその価値が積み上がり、ブランドが確立していきます。

ブランドを成立させている数々の要素の積み重ねがあればあるほど、ブランドはブランドとして認識されます。

なので、これまで培ったその一端を変えることのメリットは、それを再認識してもらわなければいけないデメリットより大きなものにはなりません。

ただ中には、企業ロゴを変えることがそこまで重要ではないケースがあります。それは、BtoBビジネスをやっている企業や、企業よりも商品が顧客接点となっているようなケースです。

例えば、アサヒビールの企業ロゴが変わっても、アサヒスーパードライのロゴが変わっていなければ(変わったとしても見た目の印象に違いがなければ)、顧客との間に認識の相違は生まれません。

ですが、串カツ田中の場合は、顧客が店を探すときの認識を書き換える必要があるので、顧客に負担を与えることになります。

しかもだいぶ印象を変えてきているので、パッと見もう別のお店です。別にロゴが好きでそのお店を利用しているわけではないので、それで利用をやめることもないと思うし、そのうち慣れると思います。

でも、ロゴを変えて中身が変わらなければそれはリブランディングではないので、結果的に別にやらなくてもよかったのではないか?ということになります。

若い世代にもっとお店に来て欲しい、とかそういう狙いなのだと思いますが、そのお題に対しての回答がロゴ変更だとしたら本当にお粗末です。(リブランディングというと何かかっこいい響きですが、ただのロゴ変更です)

リブランディングはインナー向けの対策の意味もある、という話もあります。

確かに何か大きな変化へ向かうとき、今までとは違う旗印を掲げることで、社内の意識の統一を図りやすくなるというメリットはあります。

ですが、変化を生むのは意識ではなく行動です。新たな目的、行動規範、実行計画、それらが伴っていないのに、旗印だけを新調して「変えていこう感」だけを出して、変われると期待しているのは滑稽です。

特に飲食店の主役はバイトの接客です。しかも串カツ田中の店舗の多くはフランチャイズです。果たしてインナーへの意識統一が機能するでしょうか?フランチャイズで働くバイトの人たちは、その店舗の店長やオーナーをボスとして従っています。

本部がどんな変更を要請しようと、それが隅々まで浸透するとは思えません。本部内でもその意識統一を図るのが難しいのに。

社員にとってもロゴが変わることで、自分たちの価値を大きく変えていこう!という意思を持っている人がどれだけいるでしょうか。実際、1割もいないんじゃないかと思います。

ここに経営者の自己満があります。(あと、それをそそのかしているコンサルやクリエイターなどの外部の人間の)

串カツ田中は昔からファミリー層を大切にしてきました。子供向けのドリンクやデザート、家族で作れるたこ焼きを無料にしたり、いち早く店内禁煙を実施し小さな子供連れでも気兼ねなく入店しやすくしたり。

コロナ禍もファミリー層の気軽な外食の受け皿として機能させられたことで、業績を大きく落とすことはありませんでした。

僕も近所の店舗がある時は毎週家族で行っていました。コロナ禍はテイクアウトも積極的に使って。それくらい串カツ田中は平岡家の食卓で存在感を出していたんです。(今は秋葉原に移転したのでそっちに通ってます)

親と一緒によく食べに来ていたお店に、その子供たちが大人になったら通い、家族ができたら自分と同じように家族で利用する、その流れを増やせば若い世代の利用はずっと増え続けます。

ブランドとはそういう世代を超えた価値を繋いだ結果に生まれるものです。

大切なのは見た目の印象で釣れる顧客を集めるという短期的な手法に淡い期待を寄せるのではなく、これまで培ってきた顧客との関係を広げ、引き継ぎ、顧客が顧客を生む仕組みを整えていくことです。

その結果、ブランドというものが誕生するのです。

マーケティングと同じで、ブランディングについて理解せず、その専門家のように振る舞っている人たちが多すぎるのが根本原因だと思ってます。ほんと萎えちゃいますよね。

p.s.

日本一の串カツ田中大好きマーケターとして、まだまだ串カツ田中は拡大できると思ってます。

新しいことをやりたいなら新業態でやればいいんです。枝は枯れれば切り落とせますが、幹は枯れたら終わりです。

若者の顧客を増やしたいなら、若者向けのプロモーションにもっと投資すればいいだけです。

ロゴを変えて看板や内装を変えていくコストと若者向けのプロモーションにかけるコスト、どちらの方が投資対効果が高いのか、、、答えは出てます。